悪と全体主義 ハンナ・アーレントから考える
ヨーロッパ社会に 「大衆」 の存在が浮上し、その特質が論じられるようになったのは 19 世紀の終わりごろから
市民は、自分たちの利益や、それを守るためにどうすればいいかを明確に意識する 自由や平等に関する自らの権利を主張し、要求を実現するために各種の政党を結成することに熱心な人たち 大衆は、何が自分の利益なのかわからない
国家や政治家が何かいいものを与えてくれるのを待っているお客 大衆は、深く考えず、周りに合わせ、没個性的に漫然と生きる 景気が悪化し、社会が不穏になると、安直な安心材料やわかりやすいイデオロギーを求める → 全体主義につながりやすい 全体主義を動かしたのが大衆
不安と緊張にさらされた大衆が求めた世界観にあっていたのがナチズム
アーレントのアイヒマン像は、読者の批判を浴びた
怒りの矛先を失ったためだと思われる
アイヒマンの服従の姿勢は、一般的な普通の人にも起こりえるもの